さて、抑えきれない衝動にかられシマノのホローテックⅡテクノロジーを通勤で使っている20インチの折りたたみ自転車に移植してしまった訳だが、その成果は如何に。
検証をすべく、にわかに活気付いている宇都宮市森林公園へとやってきました。
三年振りとなるジャパンカップ・サイクルロードレースの開催が迫る中。
今回はそんな舞台裏を覗きながら、話を進める事にしましょう。
ホローテックⅡ化して感じるメリット
これは16インチの時にも感じた事なのだが、ペダリングに雑味が無くとても静かでゆったりとした漕ぎ味が非常に心地ち良い。
自動車に例えると、軽自動車から高級車に乗り換えたみたいな。
正直、同じ自転車とは思えないくらいの衝撃がある。
そして、念願のQファクターを試してみると、それはもうロードバイクそのもの!
チェーンリングの歯数も小さくなったせいか、脚の掛かりが抜群に良い。
今年は何度もこの20インチで古賀志山を上っているが、終始シッティングで上りきってしまったのは初めての事。
心拍計こそ付けていないが、確実に有酸素運動をしている実感があった。
でっもう一つ、自分が感じる最大のメリットがこれ。
人馬一体感が半端ない !!
カップ&コーンでもキッチリと調整してあげればそれなりの安定感を得られるところだが、シマノのホローテックⅡテクノロジーの真髄はここにあるのではと思う。
シティーサイクルをホローテックⅡ化したデメリット
ペダリングが快適になった分、距離を走ると自転車の重さが露骨に身に染みてくる。小径タイヤの転がり抵抗とも相まってか、上りよりも平坦基調でデメリットを感じる羽目に...
これって、Qファクターが広かった頃は全く感じなかった事で、また新たな疑問を生む。
もしかして、シティーサイクルのQファクターって意図的に広げているのでは?
だとしたら、とんでもない勘違いをしていたのかも...
でっ、さらに最悪なデメリットを白状すると。
巷の噂通り変速でチェーン落ちします。
症状を挙げると、ロー側からハイ側へカチカチとダブルクリックするとチェーンリングの外側へ100%の確率で、ぶちゃけ使い物になりません。
一枚づつならギリで大丈夫なんだけど...
段差などの衝撃も要注意と言う事で、実用性はかなり薄いですね。
20インチの折りたたみ自転車をホローテックⅡ化した結論
結局のところ、メリットからデメリットを差し引くとマイナスになってしまったとしか言い様がなく、今回のホローテックⅡ化を総合的に判断すると失敗だったなと。
街乗りであれだけ楽しかった自転車が、こんなにもつまらなくなってしまうなんて!
Qファクターを変更した事で、車重のハンデが浮き彫りになってしまった。
ホローテックⅡテクノロジーは16インチに戻して元の鞘へと...
最後に
今回の検証結果はいかがだったでしょうか?、話の〆にジャパンカップ・サイクルロードレースの舞台裏を紹介して終わりにしましょう。
実は古賀志林道、レース前になると路面を高圧洗浄で綺麗にしています。
立木に囲まれ鬱蒼とした路面は、一度雨が降るとコケ蒸してしまいかなり危険な状態に。
しかも、三年間ノーメンテだったのでここのところは酷い有り様でした。
選手の安全を願い、作業員の皆様がこうした準備をしてレースを迎える事に感謝です。
そして、レースがあるから古賀志山があるのだと。